凍り豆腐

文:ゆ〜たろ
絵:ゆ〜たろ

夕美「おい、いくらなんでも寒すぎだろ・・・。
   さっさと撮って、家に帰ろうぜ。」
綾香「ごごごごめんなさい、元はと言えば私のせいで夕美ちゃんに寒い思いをさせちゃって・・・。」
冴 「綾香は気にする必要はないわ。
   これは自業自得みたいなものだから。
   とにかく早いところ撮影するわよ。」
夕美「ああ、そうしよう・・・。」


〜今からちょっと前〜

冴 「集計の結果、私がトップみたいね。」
夕美「結局あたしがビリか、良いところまでいけたんだがなー。」
冴 「スポーツ選手なんてランクアップできないとあまり意味がないのよね。
   そんな私は教師だったけど。」
綾香「それでもランクアップできただけ良い方かと。
   私なんかタレントになれたのに給料日で1や2ばっかりで・・・。」
夕美「それはそうと、やっぱり罰ゲームはやらなきゃ駄目か?」
冴 「あんたが最初に言い出したんでしょ。
   『人生ゲームでビリの人が罰ゲームにサンタっぽいコスプレをする』って。」
夕美「ああ、そうだったが・・・。
   なんか急に天候が酷くなっていないか?」
綾香「普段ならホワイトクリスマスは素敵なのですが・・・。
   今年は特に酷いような・・・。」
冴 「とにかく、言い出しっぺのあんたが着なさいよ。」
夕美「はいはい・・・。」


カシャッ




綾香「夕美ちゃん、コーヒー飲む?」
夕美「あああああああ。ありがと。」
冴 「見て、良い具合に撮影できたわよ。」
夕美「おお、これは良い出来だな。
   それじゃあ、さっさと家に帰ろうぜ。」


冴 「そういえば管理人も撮影に同行しているのよね?
   確かゆ〜たろとかいう名前の。」
夕美「ああ、あの豆腐みたいな姿の奴か。
   本当にどこいったんだろうな。」
綾香「あのー、もしかしてこれって・・・。」
夕美「・・・ああ。」
冴 「どう考えてもこんな場所に野良豆腐がいるはずないわね。
   これがゆ〜たろと考えて間違いなさそうね。」
夕美「そうだな・・・。
   つぶらな瞳にギリシャ文字にありそうな口。
   見事に凍っているがこいつはゆ〜たろだな。」
冴 「それで、この変態豆腐をどうするつもり?」
綾香「とりあえず、家に持ち帰りましょうか。」
夕美「それが良さそうだな。
   家に帰ったら湯豆腐にでもするか。」
冴 「凍り豆腐は湯豆腐にするより醤油で煮たほうが良さそうね。
   どっちにしろケーキや七面鳥との相性は最悪だけど。」
綾香「そういえば凍り豆腐と高野豆腐の違いって何なんでしょうか・・・?」
冴 「単に呼び名の違いで同じ物と考えて良さそうね。
   関西だと高野豆腐と呼ぶことが多く、関東だと凍り豆腐と呼ぶそうよ。
   その他、東北だと凍み豆腐(しみどうふ)と呼ぶこともあるけど。」
夕美「なんでもいいから、さっさと煮物にしようぜ。
   いくらなんでも、この服寒すぎるし。」

ゆ〜たろ「ところで僕はどうやっても煮物確定ですか?」
冴 「当然」
夕美「あたしに寒い服着せた恨みはこれくらいしないと気が済まないぜ?」
綾香「・・・・・・。」
ゆ〜たろ[´;ω;`]

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